top

検証・キャンディは、本当に「かけっこ・スキップ」が大好きなのか?(全9巻)


 キャンディは、大好きといえるほど「かけっこ・スキップ」をしていたのだろうか。原作からリストアップしてみよう。ちなみに、かけっことは何かと競走をすることである。ただ走っているだけでは、かけっことは認められない。


かけっこ

場所 詳細
1巻7ページ
5コマ
誕生日に、ポニーの丘をアニーとふたりで走っている。
32ページ 回想の中で、先行するキャンディをアニーが追いかけている。
2巻147ページ
6コマ
ジミイに石をぶつけられ、「まて〜〜 おしりをひっぱたいてやる」と、子供たちを追いかける。
148ページ
1コマ
ポニー先生とレイン先生が話している部屋の外で、ジミイたちが「わ〜〜」と逃げるのをキャンディが追いかけている。
148ページ
5コマ
ジミイたちが「わ〜〜」と丘のほうへ逃げるのを、キャンディが「まて〜〜〜」と追いかける。
154ページ
5コマ
ポニーの家の親分の座をかけて、キャンディはジミイとかけくらべをする。競走をしながら、「ポニー先生とレイン先生に おいかけられて にげた丘」と昔を懐かしんでいた。
5巻173ページ
4コマ
キャンディとマクレガーの空想の中で、キャンディとミーナが並んで走っている。
6巻15ページ
1〜4コマ
マクレガー宅からのりあい馬車まで、キャンディ、ジミイ、ミーナは競走をする。
19ページ
2コマ
ポニーの家にアニーから手紙が来る。キャンディは「むかしのように二人で丘をかけたい……」と、アニーとかけまわったことを思い出す。
80ページ
8コマ
アードレー家のツリーハウスで、キャンディ、ステア、アーチー、アニーの4人は子供のころの話をする。キャンディは、ポニーの丘でアニーを追いかけて走ったことを思い出していた。
160ページ〜
164ページ
ストラス=フォード劇団が、汽車でシカゴを発つ。キャンディはテリィを見送ろうと、汽車を追いかけて線路沿いに走っていく。

 かけっことしてリストアップした場面は上記のとおりだが、回数としては「大好き」と言えるほど多くはない。
 しかし、キャンディにとってかけっこはポニーの家の思い出であり、特にアニーと過ごした日々を思い出させるのだということがうかがえる。


スキップ

 問題なのがスキップだ。実は原作にキャンディがスキップをしている場面はない。
 唯一スキップくさいのが、1巻9ページ2コマでアニーとキャンディが手をつないで飛び跳ねているシーンだ。しかし、どちらにしてもスキップが大好きという根拠は見あたらない。
前へ 次へ

『キャンディ・キャンディ』研究白書


inserted by FC2 system