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はじめに

 もうずいぶん前のこと、行きつけの古本屋に『キャンディ・キャンディ』(講談社KCなかよし)全9巻のセットが1,050円で売られていた。特に興味もなかったが、単に有名作品が格安だから買った。
 これが私と『キャンディ・キャンディ』との出会いである。

 テレビアニメ版は再放送も何度かやっていたが、ちゃんと見たことは一度もない。女の子向けなので興味がわかなかったのだ。それゆえに、この作品の内容も当然知らなかった。

 3巻まで読み進んで、ややひっかかる場面に出くわす。それは、21ページでテリィとキャンディが出会うシーンだ。テリィに「むくれると よけい顔のそばかすがめだつぜ」と言われ、キャンディがムッとしていたのだ。さらに次の22ページでは、「カチン」という擬音付きで、キャンディは頭から星が飛び出すほど怒っていた。
 ……キャンディは「そばかすなんて きにしない」のではなかったのか?

 かねてよりのささいな疑問から、私はキャンディ研究を始めたのだった。



(注) ここでの研究対象はKCなかよし版である。

『キャンディ・キャンディ』研究白書は、「秘密結社」のコンテンツを編集して、2002年10月17日に開設したサイト。当サイトはリンクフリーなり。
 

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