『ミラーマン』を冷静に見る(6〜10話)
第6話「鏡の中の墓場」 京太郎がインベーダーに狙撃された。そもそも、御手洗博士の家に「鏡」という若者がいるのだから、ミラーマンの正体なんて最初からモロバレなのである。 第7話「打倒!人体侵略作戦」 今回は『ウルトラセブン』アンヌ隊員でおなじみの菱見百合子(ひし美ゆり子)が登場するという素晴らしいキャスティングだった。オカヤマトシオの美しき婚約者が、菱見演じるナルセサヨコだ。 だが、ラストのナレーションはこうだった。 トシオが体内のインベーダーにうち勝ったのは、菱見百合子が婚約者役で出ていながら、なぜ「母の愛」というオチなのだろうか。 第8話「鋼鉄竜アイアンの大逆襲」 京太郎はインベーダーの罠にはまり、暗い地下室に閉じ込められてしまった。インベーダーは勝ち誇って語った。 「ここには君がミラーマンに変身するために必要な鏡、およびそれに類似する物が一切ない。つまり、君はミラーマンに変身できないということになる」ところが、ひとりのインベーダーが京太郎をナイフで殺そうとした。このバカが持ってきたナイフが鏡の代わりになり、京太郎はミラーマンに変身したのである。 しかし、京太郎が鏡を持ち歩けば、こんなピンチに陥らなかったのにと視聴者の誰もが思ったに違いない。 第9話「凧に乗って来たマルチ」 京太郎、藤本、安田は、地下の爆発現場を調べていて、酸素濃度を高くしている巨大な球根を見つけた。そして京太郎が次のように言う。 「そうか、ここは奴らが地球を侵略するための基地なんだ。インベーダーも快適な暮らしを求めているというのが、少しだけおかしかった。 第10話「時計が止まった街」 日野がSGMに電話をかけてきたシーンがよかった。御手洗博士が「はい、御手洗だが」と言った途端、日野は高笑いをした。 「ハッハッハッハッハッハッハッハッ! 先生、オレが天才だってこと、今度はあんたも認めてくれるだろ。え!? オレの理論と連中の持っている科学がひとつになって、重力をコントロールすることに成功したんだよ。ハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!」とても濃い味のキャラだ。この男とつきあっていた野村由起はマニアと言えるかもしれない。 |
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